火災の防災対策 家庭でできること

火災への対策として、日頃から防火意識を持って火の用心に心掛けることは大切なことです。総務省消防庁のまとめによると、住宅火災の出火原因の約4分の1は、キッチンのガスこんろです。そして、ガスこんろからの出火では、揚げ物をしているときの油火災が多数を占めています。油に火が着くと突然激しく燃え上がりますので、動転せずに的確な素早い消火ができるよう、キッチンには必ず油火災用の「泡消火器」を準備しておきましょう。出来れば2本用意しておくと、より安心です。また、消火器の使い方を熟知しておくことも必要です。火の付いた油に対して消火剤の噴射をまともに当てると、油が飛び散って火の勢いを強くしたり、周囲にまで火が広がったりします。泡消火器による消火は、少し離れたところ(2メートルくらい)から泡が火の上に降り注ぐように噴射し、燃えている油を消火剤でおおうようにすることがコツです。さらに、万一消化器が使えない場合は、シーツを水で濡らして固くしぼり、それで燃えている鍋やフライパン全体をおおうことで火を消すことができます。その際、ガスこんろの火もシーツの上から元栓を締めて消すことができます。

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ガスこんろの次に多い出火原因は、タバコの火の不始末と放火です。小さなタバコの火が大きな火災へとつながりますから、灰皿の中の消し忘れには十分注意しましょう。また、放火に対する用心として、家の周囲に燃えやすいものを置かないことが肝心です。ゴミ袋も夜のうちにゴミ捨て場に出すのはやめましょう。

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冬の火災は、暖房器具からの出火の多いことが特徴です。ストーブ、こたつの消し忘れにはくれぐれも注意してください。石油ストーブの場合は、火を着けたまま給油するのはたいへん危険です。必ずいったん火を止めてから給油してください。また、古くなった暖房器具は、部品の経年劣化や日頃の手入れ不足から火災の原因となる場合があります。手入れをこまめにし、部品の傷みに気付いたらすぐに修理するか、新しい器具への買い替えを考えましょう。

すべての火災は、初期消火が肝心です。燃え広がると、手がつけられなくなります。特に地震災害のときなどは、消防車の到着を期待することはできません。小さな火のうちに自分で消火するように心掛けましょう。また、地域防災の観点から、地域の住民同士が万一の場合に共同して消火に当たれるよう、日頃から助け合いの精神を育んでおくことも大切です。

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