雷の防災対策 家庭でできること

雷の被害は、都市部よりも郊外や農村部で多く発生しています。それは、法律によって高さ20メートル以上の建物には避雷針の設置が義務付けられており、都市にはそのような高いビルや高層マンションが多いからです。しかし、雷は周囲でもっとも高い建物に落ちやすいという傾向がありますが、電気を通しやすい導体(金属など)に好んで落ちるわけではありません。絶縁抵抗がきわめて高い空気中を突き抜けてくる落雷の電圧は、人間の技術がつくりだす電圧などより桁違いに大きな10億ボルトにも達し、素材の電導性などとは全く無関係に、高い位置にあるものに落ちます。雷が避雷針に落ちやすいのも、高い建物の屋上からさらにひときわ高く突き出ているためです。そのような雷の性質により、たとえ都市部であっても、ほとんどすべての建物が同じ高さの2階建てや3階建てで占められている広大な住宅街の場合は、どの家に落雷しても不思議ではありません。

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戸建住宅やマンションの場合、建物自体は落雷に対して比較的に安全です。避雷針があればなお安心ですが、仮に建物を直撃したとしても、通常、落雷による電流は建物の外壁を伝って地上に流れていきます。ただし、外壁の素材(木、石、コンクリート、モルタルなど)に割れ目があり、水がしみこんでいた場合は、もし電流がそこを流れると一瞬にして小規模な水蒸気爆発を起こし、外壁を破損することがあります。外壁の割れ目はすぐに補修しておきましょう。

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建物や近くへの落雷でダメージを受けるのは、建物よりもむしろ室内にある家電製品やパソコン、通信機器などです。屋外や壁面の電線・電話線に落雷した場合、家電製品や電話機にまで電流が流れる場合があります。また、電線・電話線を直撃しなくても、建物やその近くに落雷すると、その場所や周辺に「雷サージ」と呼ばれる大電流を起こす現象が発生する場合もあります。これは落雷地点に一時的に大容量の電気が蓄えられることによって起き、そこから大電流が電線・電話線あるいはアース線を通して流れ、接続されている機器を破損します。落雷によるこのような被害を避けるため、すべて機器の電源ケーブルを外し、電話機・モデムのモジュラーケーブルも外しておいた方が安心です。特に落雷にもっとも弱いパソコンは、電源ケーブル・LANケーブルを外しておくべきです。また、建物への落雷は、屋内にいる人にも被害を与える場合があります。雷が遠ざかるまで、電気製品だけでなく水道・ガス器具も使用せず、ブラウン管テレビからは2メートル以上離れていたほうが安心です。

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