地震と月の関係

地震の発生に月の引力が関係しているという説があります。月の引力が潮の干満をひき起こしていることはよく知られていますが、その同じ力が地球の表面をおおうプレートに対しても効果的に働き、地震発生の引き金になっているという考え方です。

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地震には、プレート境界型地震、プレート内地震、火山性地震の3種類があります。プレート境界型地震は、海洋プレートが大陸プレートの下に落ち込んでいく部分で、海洋プレートの端にひずみが生まれ、そのひずみを解消しようとする反発作用によって発生します。巨大地震となるケースが多く、関東大震災がその代表例です。プレート内地震は、陸上や海底に走る断層が突然ずれることによって発生します。記憶に新しい阪神淡路大震災や新潟県中部沖地震、首都圏で心配されている直下型地震がこれに当たります。火山性地震は、火山のマグマの移動やその移動によって生じた空洞が崩落することによって発生します。1965年(昭和40年)から5年間も続いた松代群発地震がその代表例です。

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3種類の地震のうち、2000年(平成12年)に起きた三宅島の噴火では、火山性地震が群発しました。その原因はマグマの移動によって生じた地下の空洞部分が崩壊したためと見られていますが、地震は月の引力の影響が強くなる満潮時に集中し、それ以外の時間帯には地震の発生が激減しました。また、2004年(平成16年)に発表された日本の防災科学技術研究所とアメリカ・カリフォルニア大学の共同研究によると、1977年から2000年にかけて全世界で起きたマグニチュード5.5以上のプレート境界型地震を検証した結果、月の引力が強まった時間に地震の発生する傾向が見られると報告されています。少なくとも火山性地震とプレート境界型地震は、月の引力の影響が引き金となって発生しているようです。もしそうなら、直下型地震を含むプレート内地震も、月が頭上にやって来てその引力の影響がもっとも強くなる時間に発生するのかも知れません。

大陸や海洋を乗せて地震の発生するプレートは、マントル対流の上に浮かぶ地球の薄皮のような存在です。月の引力の影響でわずかですが形を変えます。その地球規模で見ればわずかな変化が、地下の岩盤に溜まっていた巨大なストレスを解放するきっかけとなり、大地震を発生させるとしても不思議はありません。

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