雷の防災対策 家庭でできること




雷の被害は、都市部よりも郊外や農村部で多く発生しています。それは、法律によって高さ20メートル以上の建物には避雷針の設置が義務付けられており、都市にはそのような高いビルや高層マンションが多いからです。しかし、雷は周囲でもっとも高い建物に落ちやすいという傾向がありますが、電気を通しやすい導体(金属など)に好んで落ちるわけではありません。絶縁抵抗がきわめて高い空気中を突き抜けてくる落雷の電圧は、人間の技術がつくりだす電圧などより桁違いに大きな10億ボルトにも達し、素材の電導性などとは全く無関係に、高い位置にあるものに落ちます。雷が避雷針に落ちやすいのも、高い建物の屋上からさらにひときわ高く突き出ているためです。そのような雷の性質により、たとえ都市部であっても、ほとんどすべての建物が同じ高さの2階建てや3階建てで占められている広大な住宅街の場合は、どの家に落雷しても不思議ではありません。

戸建住宅やマンションの場合、建物自体は落雷に対して比較的に安全です。避雷針があればなお安心ですが、仮に建物を直撃したとしても、通常、落雷による電流は建物の外壁を伝って地上に流れていきます。ただし、外壁の素材(木、石、コンクリート、モルタルなど)に割れ目があり、水がしみこんでいた場合は、もし電流がそこを流れると一瞬にして小規模な水蒸気爆発を起こし、外壁を破損することがあります。外壁の割れ目はすぐに補修しておきましょう。


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(C) 2014 家庭でできる防災対策
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