地震と月の関係 -2




3種類の地震のうち、2000年(平成12年)に起きた三宅島の噴火では、火山性地震が群発しました。その原因はマグマの移動によって生じた地下の空洞部分が崩壊したためと見られていますが、地震は月の引力の影響が強くなる満潮時に集中し、それ以外の時間帯には地震の発生が激減しました。また、2004年(平成16年)に発表された日本の防災科学技術研究所とアメリカ・カリフォルニア大学の共同研究によると、1977年から2000年にかけて全世界で起きたマグニチュード5.5以上のプレート境界型地震を検証した結果、月の引力が強まった時間に地震の発生する傾向が見られると報告されています。少なくとも火山性地震とプレート境界型地震は、月の引力の影響が引き金となって発生しているようです。もしそうなら、直下型地震を含むプレート内地震も、月が頭上にやって来てその引力の影響がもっとも強くなる時間に発生するのかも知れません。

大陸や海洋を乗せて地震の発生するプレートは、マントル対流の上に浮かぶ地球の薄皮のような存在です。月の引力の影響でわずかですが形を変えます。その地球規模で見ればわずかな変化が、地下の岩盤に溜まっていた巨大なストレスを解放するきっかけとなり、大地震を発生させるとしても不思議はありません。

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